椅子の基本的構造

インテリアの椅子の基本構造

基本的な椅子の構造は、人体に接する座、背及びそれを支える脚部からなり、ひじ掛け椅子はこれにひじと肘束が加わります。

椅子の座

座は座枠を組み、その上に張り込み加工をするか、合板に張り加工をしたものをはめ込む。貼り加工をしない場合は、木材を削り出して座面を作ったり、キャンバス座革などのシート状のものをそのまま座にしたり、藤、紐、縄などを張って座面を作ります。

椅子の背

背は後脚上部と笠木(かさぎ)、背貫、背束(せっか)などからなり、貼れ加工をする背は、背枠を組むか、合板を使う。背部を縦方向のラインで構成するタイプをスポークタイプ、横方向のラインで構成するタイプをラダータイプと言います。

椅子の脚

前脚、後脚、幕板、貫からなる。柄差しや太柄差しで接合します。貫は強度を増やす場合や足掛けにする場合に用いられる。H型につないだ貫のことをとんぼ貫という。

※曲げ木、金属、成型合板、プラスチックなどで作る椅子では、座と背と脚が一体化も可能なので、色々な試みができるます。

椅子の張り工法

椅子の張りとは、椅子製作過程で、座、背、肘に詰め物をほどこし、それらを上張り材で覆う方法。

1)薄張り
構造材、下地材(木材、金属、樹脂)やデザインにより異なるが、薄張りの場合には、一般に衝撃を吸収する工夫を優先する必要があり、薄く張ったパーツ(座面、背面など)を取付ける場合や構造体に打ち付け巻き付けなどの方法がある。
2)厚張り
近年特に構造体(材)に直接張込む(糊で張付け又は打ち付けグ
リップなどで取付ける)イスが多くなってきました。厚張りは衝撃吸収材やクッション材の選択の幅が広く、用途に応じた効果的な張り方、ソフトでルーズ感のある張り方、ハードでシャープな張り方などが可能であり、リビング用のイスや高級な
イスの張りに多い。
3)あおり張り
あおり張りとは、イスの前台輪の上、かさ木の正面、肘掛け板の上などに巻き数の少ないバネを取付、体の当たりを柔らかくした張り方で、一般に、前あおり(イスの前だけ)、三方あおり(イスの前と横)、四方あおり(すべて)の3種類があります。あおり幅が大きいほどクッション機能が効果的です。
4)カバーリングシステム張り
カバーリングシステム張りは本体に対し上張りを着脱しやすいように加工した張り方で、上張り(カバー)の取替が容易であり、カバーの固定は、紐、マジックテープ、ファスナーなどである。
5)その他
藤張り、コード張り(ペーパーコード、樹脂コード、ロープ類)キャンバス張り(帆布)、テープ張りなどがある。いずれもフレームに編み込み、張り渡し、張りぐるみで作られる。

椅子の張り材

椅子の座面や背板の身体に接する面に張ってある布などの素材のことを張り材と言います。

椅子の上張り材の種類

身体に直接触れる仕上げ材です。イメージ作りに大きく影響を与えます。

a.繊維織物
  • 平織    経糸と緯糸を1本ごとに交差させた丈夫な織物
  • 緞子織    光沢に富んだ織模様のある絹織物の一種
  • ゴブラン織  経糸に羊毛や絹を使い図柄を織る高級手織物
b.パイル織

タオル地のようにループが残っているものとカットされたものがある。

<ビロード
ベルベットとも呼ばれ、原糸に絹・レーヨンなどを用いた光沢のある織物
モケット
緻密なパイルの丈夫な織物で、車両シートに良く使われる。
金華山
毛ぶさのカットパイルとループパイルにより立体感と豪華さを出している。
コールテン
原糸は綿で、うねロードとも言われている。
c.編物
ニット
伸縮性に富み、複雑な曲線を持つ椅子にも張れる。
d.天然皮革

吸湿性、耐熱性、弾力性、染色性に優れ、椅子の上張りとしては、牛、馬、豚、山羊の皮革が主に使われており、クロームやタンニンでなめした後、染色したりする。

ビニルレザー
塩化ビニルを発泡させた基布に付着したもので、通気性・吸湿性はありません。
合皮皮革
基布に各種の合成樹脂を塗布して作った天然皮革の類似品。

椅子のクッション材

a.ポリウレタンフォーム(チップウレタン)
石油化学製品で、軽く弾力性に富み加工性もよく、クッション材の中心的なものです。
b.合成繊維綿・綿
上張りと充填物の間に敷きソフトな感触を出す。
c.パームロック・化繊ロック
ヤシの実の繊維や化学繊維を合成ゴムで固定化したもので耐久性がある。

椅子の衝撃吸収材

椅子のデザイン、構造、用途により使用する材料が異なります。

a.セットスプリング
螺旋状に巻いたスプリングをセットしたもので、この上にヘッシャンクロス(荒く織った布)で覆いクッション材をのせ、上張りをする。あおい張りには、重要な部材となります。
b.ウェビングテープ
ベルト状のテープで近年多く使用されています。
c.スネークスプリング

インテリアの木の特性と種類

木材軽くて強く、熱を伝えにくく、加工がしやすいなどの長所と燃えやすい、くさりやすく反り、曲がりなどの変形があるという短所を持っています。家具ばかりでなく、構造材や表面材としても広く使用されているが、総需要量の60%以上の輸入材に頼っている現在、資源としての木材について真剣に考える必要があります。

木質材料

1)合板(プライウッド)
木材を薄くスライスした単板(ベニヤ)を繊維方向に直交させて接着した板材です。無垢材に比べて寸法安定性に優れ価格も安価である。接着剤の耐水性により、4種類に分類され耐水性の強いものから「特類合板」「1種合板(タイプ1)」「2種合板(タイプ2)」「2種合板(タイプ3)」となります。
2)LVL(単板積層材)
単板の繊維方向を平行に積層接着したもので、家具の芯材やドア枠などにつかわれます。
3)集成材
小角材などを繊維方向にして、長さ、幅、厚さの方向に集成し接<着した材料のことです。用途により「構造用集成材」と「造作用集成材」があります。
4)パーティクルボード
木材の小片を接着剤で固めて板状にしたものです。繊維板の中では一番粗く、そのため内部に空気が含まれる率が多くなり、断熱性遮音性に優れていますが、水分を吸って膨張する場合もあります。
5)ファイバーボード
木材に化学処置をして繊維状に解きぼぐし、合成樹脂を加えて板状に固めたものです。

※パーティクルボードも繊維板の一種ですが、別途に扱われる

6) ハードボード
繊維状になった木材にフェノール樹脂を加えて成型し、高温高圧で圧縮した比重0.8以上の木質の板です。面が滑らかで硬く、建材、家具用材の他に家電用材、車の内装下地材にも使われています。
7) MDF
比重0.4以上の0.8未満でハードボードと同様の特徴をもちます。家具の材料として注目される。
8)インシュレーションボード(軟質繊維板)
繊維状になった木材を合板樹脂を加えて板状に抄造成型(紙を抄いて作ると同じような方法)し、圧縮しないで乾燥させた比重0.4未満の木質の板。畳材(畳の芯材)として使われるT級、屋根材や内装材などの断熱材としてつかわれるA級、外壁材や断熱下地として使われる「シージングボード」があります。
9) 藤(とう)
ヤシ科のツル性植物で、茎の長さが100~200mに達するものもあり、主な輸入国はインドネシア、フィリピンです。加工性や色艶で「セガ」「トシチ」「ロンチ」「ボケ」の順にランク付けされている。