カーペット
カーペットの種類
緞通(だんつう)
最高級の手織りカーペットで、パイル糸を地経糸に手で結び付けて作る。30.3cm×30.3cmの中にあるパイルの結び目の数で規格を表す。80×80粒、90×90粒などの種類に別けられます。
ウィルトンカーペット
英国のウィルトン地方で織り始められた織りカーペットで、ジャガード機を使用しますが機械の構造上、無地物と2色〜5色使いの柄物がある。パイルなのど抜けはなく、耐久性のある中、高級用のカーペット。2枚のカーペットを織るものをダブルフェイスという。
アキスミンスターカーペット
機械織りカーペットで8〜12色使いができるグリッパーアキスミンスターと無制限の色使いが出来るスプールアキスミンスターの2種類がある。
タフテッドカーペット
パイル糸を機械で刺繍したカーペット。タフティングマシンでパイル糸を基布に糸で刺し込んで植毛し、裏面にラテックスを塗り、さらに化粧裏地を裏地を張付けます。従来の織りカーペットの30倍近い生産のコストダウンに多いに貢献した。
フック・ラグ・カーペット
タフテットが多数の針で自動的にパイルを刺し込んでいくのに対し一本の刺繍針でパイルを刺し込んでいく手工芸的な物でハンドタフテッドとも言われている。一品生産なので小マットから大は劇場の緞帳まで可能。
ニードル・パンチ・カーペット
ウェップ(薄い膜状の綿を何枚も積層したもの)を針で突き固めて圧縮して裏面にラテックスを含浸させたフェルト状のカーペット。
タイルカーペット
正方形のサイズに作られたカーペットで、通常商業施設や病院、公共施設などで使われることが多い。メリットとしてもしタバコの焦げ後などがついても1枚だけの取替ができる。
カーペットとは、織物又は敷物の総称するもので、保温、防音効果がある上に、部屋の中のデザインを変えて見せる効果があります。
カーペットの機能
- 装飾性
- 色、柄、テクスチャー。素材などシンプルなものから緻密な柄や鮮やかな色まで多種多様なものがあり、敷き方によっては部屋のイメージが変わります。
- 居住性
- 冷たい床面を覆って視覚的にもソフト感があり、床面に直接座ることのある日本の文化では感触の良さが分かりやすい。
- 歩行性
- 弾力性があり滑りにくいので、疲れにくく転けた場合にも少ないけがですむ床になる。
- 保温性
- 防音効果
- 部屋の中から発生した音の吸収、歩行などによる床への衝撃を吸収し音を低減できる。集合住宅で効果的。
今では、商業施設でも良くみかけることが多くなったカーペットですが、当初は住居用として使われていました。この機能の特徴から言ってもまだまだ一般の住居で活躍は期待出来そうです。
カーペットテクスチャーと繊維
カーペットのデザインとなる表面のテクスチャーは下記のように別れます。
カットタイプ
- プラッシュ
- 最も一般的なカットパイル。パイル長で5〜10mmまで
- サキソニー
- ヒートセットされた撚糸をパイル糸に使い、パネル糸が15mm前後のカットタイプで1本1本のパイル糸の先端に撚りが戻らないようにセットされている。ペンシルポイントとも呼ばれ、弾力性に富み豪華な感じを与える。
- ジャギー
- 太めのパイル糸を用い、パイル長25〜50mm程度の密度を低く打込んだもの。装飾性が高く、歩行量の多い場所には向いていませんが、壁掛けにも使われる。
ループタイプ
- レベルループ
- 高さの均一なループを密に打込んだもの。適度の硬さと滑らかさがあるので歩行性の多い場所に付いている。
- マルチレベルループ
- パイル長に高低をつけたり、太細いを用いたり、ループそのものに変化をもたせたもの。「ハイ・アンド・ロー」とも呼ばれる。
カット・アンド・ループタイプ
パイル糸をカットとループで構成したもの
カーペットに使われる繊維の特徴
- 1)ウール(毛)
- 親水栓にすぐれていて調湿性があり、手触り、染色性もよく、保湿性があって燃えにくいですが、虫やカビに侵されやすい欠点があり擦切れ強さも劣る。
- 2)アクリル
- ウールの長所を取り入れ、欠点をなくすように作られた合成繊維。特に耐薬品性があり、虫やカビに使われにくく、染色の鮮明さ、堅牢度も優れている。欠点は毛羽立つことと、火、熱に弱いこと。
- 3)ナイロン
- 擦切れ強さが他の繊維に比べて格段に優れている。叉、へたりにくく、薬品、油、虫、カビの害を受けない。欠点は紫外線にあたると黄変することと、静電気を帯びやすく、吸湿性がないこと。
- 4)ポリエステル
- 摩擦に強くて、しわになりにくく、水に濡れても強さが変わらず、太陽光によっても脆化しません。合成繊維の中では最も熱に強く、虫やカビにも侵されません。欠点はアクリル、ナイロンに比べると染色性に劣ることと、静電気を帯びやすいこと、吸湿性がない事です。
- 5)ポリプロピレン
- 合成繊維の中で最も比重が軽く、酸、アルカリなどの化学薬品に強く虫やカビにも侵されない。染料となじまず、鮮明性にも乏しいですが、堅牢性に優れている。弾力性に乏しく、固い感触をもっている。
カーペットの施工方法
カーペットは適材適所の施工方法があります。正しい施工方法がされていてはじめてカーペットの良さがでてきます。
グリッパー工法
グリッパーとは、カーペットの固定金具のことの意味。この固定金具は厚さ7mm、長さ1200mmの細長い木片に、針の先が60度の間隔で2列にならんでおり、これを部屋の壁際に固定し、カーペットの裏をピンに引っ掛けて施工する方法になります。
この工法は、カーペットを十分に伸ばしてピンに引っ掛けるためにカーペットが伸びて波立つようなことはほぼありません。また、張替えも容易にできるのも特徴です。
直貼り工法
ホテルのスロープや階段などは、耐久性や安全性が特に要求されるところであると言えます。そのような場所ではタルミが出にくい直貼り工法が適しています。
この工法は、カーペットに接着剤をつけて直接、床面に貼り込んでいく方法となります。施工の注意点としては、後になってカーペットが剥がれないなどの問題を起こさないためにも、接着剤を剥がす場合のことを考えての接着性の度合いを検討することが必要されます。
モノボンド工法
「モノスラブ」と呼ばれる厚さ5mmのアンダーレイ(天然ゴム片面ガラス繊維パッキン)を下地床とカーペットの間に敷設し、下地床とモノスラブ、モノスラブとカーペットをいずれもモノボンド接着剤で固定する工法のことです。
表面がフラットに仕上がり摩擦抵抗が減るので、耐久性が高まり、柄合わせジョイントも美しくおさまり、施工後のシワ、タルミの心配もほとんどありません。
カーペットの特質・くも現象について
くも現象の「くも」とは、カットパイルカーペットに織り込まれた糸から何からの要因で倒れたり反転したりして出てくるもので、シェーディング(日陰・明暗)とも言われています。
このくも現象は、国会議事堂や首相官邸での発生例もあり、特に高級使用や、パイルが長く濃い色合いのカーペットに起こりやすい現象です。
敷設後2~3週間前後で出始め、歳月とともに広がることがありますが、カーペットの事態になんらかの影響があるものではありません。
くも現象の発生の原因はまだ解明されていませんが、カットループやフリーズ糸タイプ使いや、色、デザインの選択により目立ちにくくする対策方法などがあります。

